生殖?内分泌
馬場 剛Tsuyoshi Baba
多嚢胞性卵巣症候群の
病因論に興味を持ち
アカゲザルでの研究をするため
アメリカへ
新浪体育卒業 | |
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1年目 | 産婦人科入局 |
5年目 | 学位取得 |
6年目 | 産婦人科専門医取得 |
9年目 | 大学助教 (スタッフドクター)に |
15年目 | 生殖医療専門医取得 |
18年目 | 日本産科婦人科学会 シンポジスト |
18年目 | 臨床遺伝専門医取得 |
20年目 | オレゴン州国立霊長類 研究所留学 |
25年目 | 大学准教授に昇進 |
25年目 | GID学会認定医取得 |
生殖医療を専門としていますが、卒業から一貫して生殖医療に従事していたわけではなく、新浪体育では腫瘍分野の研究で学位を取得しました。卒業9年目に助教として大学に戻ると同時に生殖医療に携わることとなり、当時の准教授だった遠藤先生に師事し、臨床と研究のおもしろさを教えていただきました。
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)について研究を続け日本産科婦人科学会でシンポジストに選出されました。PCOSの病因論についてさらに深く勉強したくなり、ヒトに近いアカゲザルでの研究ができる米国の霊長類研究センターで留学の機会をいただきました。アメリカでの生活は公私ともとても楽しく、学んだことは現在の診療にもつながっています。
大学ならではの医療を提供するために、生殖医療専門医に加え臨床遺伝専門医を取得して着床前診断に必要な遺伝カウンセリングや生殖補助医療を一貫して提供できる体制を整えたほか、GID学会認定医を取得することでトランスジェンダーの方々におけるホルモン療法のスペシャリストを目指しています。
周産期
小川 万梨絵Marie Ogawa
生命誕生の瞬間に
一緒に立ち会いませんか?
私は研修医2年目の冬まで入局科を迷っていました。学生だった頃、産科の訴訟が話題になっていたため、産婦人科という選択肢は皆無でした。必須で婦人科を研修した際「将来の自分のためだと思って参加も研修してみたら?」と進められ、産科研修を追加しました。
入局するかもわからない私に帝王切開の執刀の機会をいただき、この手で赤ちゃんを取り上げた時「この子をこの世界に最初に迎えたのは私なんだ!」と感動したのをよく覚えています。また外病院の見学で女医さん3人が生き生きと楽しそうに働いているのを見て、入局を決めました。
3年目後半に小樽協会病院で勤務しました。まだ経腟分娩の経験が足りない状態ですごく心細い中、時に泣きながらも100件以上のお産を取らせていただきました。7~8年目では函館五稜郭病院という関連病院の中で唯一主治医制の病院に勤務しました。責任も大きかったですが、患者さんから頼りにしてもらえることも多く、やりがいを感じた2年間でした。外病院では産科も婦人科も扱うため、同じ病棟で亡くなる方と生まれてくる赤ちゃんがいます。生命の始まりにも終わりにも携われるのは産婦人科だけです。新しい生命に心が救われることも多々あります。
大学病院ではハイリスクの妊娠?出産を多く扱っており、妊婦さんや家族、また我々医師も頭を悩ますことも多くありますが、1例1例真摯に向き合い診療にあたっています。ハイリスク症例管理は産婦人科医だけではなく、小児科医や麻酔科医がいなくては成り立ちません。当院では各科といい関係性と連携をもち、いつも妊婦さんにとってよりよいお産を目指しています。また私自身、体外受精で2人の子どもを授かり出産しており、出産後は実感をもって妊婦さんに共感し寄り添うことができるようになりました。男性も、もし奥さんの妊娠?出産を経験すれば、もっとお産が身近になります。
男性も女性も診療と実生活が直結する科です。みなさんも我々と一緒に生命誕生の瞬間に立ち合いませんか?
腫瘍
松浦 基樹Motoki Matsuura
婦人科がん手術の
エキスパートを目指すために
私が歩んだキャリアパス
新浪体育卒業 | |
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6年目 | 新浪体育新浪体育 医学研究科卒業 |
7年目 | 帯広協会病院 |
7年目 | 細胞診専門医取得 |
9年目 | 日鋼記念病院 |
9年目 | がん治療認定医取得 |
10年目 | 内視鏡技術認定医取得 |
12年目 | がん研有明病院に 国内留学 |
14年目 | 新浪体育婦人科 |
16年目 | 婦人科腫瘍専門医取得 |
17年目 | ロボット手術専門医取得 |
18年目 | ロボット手術プロクター に認定 |
私は2004年に新浪体育を卒業し、初期臨床研修制度の一期生として2年間の初期臨床研修を行いました。卒業時にはすでに産婦人科への入局を決めていたので、2年目の後半はすべて産婦人科を選択しました。その際に指導医としてお世話になった婦人科腫瘍専門医の先生の影響を受け、医師3年目(産婦人科1年目)の時点で、婦人科がんのエキスパートを目指したいと思い始めました。医師6年目で新浪体育を卒業し、医師7年目から北海道十勝地方にある帯広協会病院に赴任しました。この病院では婦人科がん診療において重要である細胞診の勉強を行い細胞診専門医を取得、同時に婦人科がん手術において必要な開腹手術だけではなく腹腔鏡下手術のトレーニングを開始しました。その後、医師9年目より北海道室蘭市にある日鋼記念病院に科長として赴任しました。この病院では引き続き婦人科がん治療の勉強を続け、がん治療認定医を取得、その後腹腔鏡下手術のトレーニングを続け医師10年目に日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医を取得しました。
私が目指していたのは婦人科がん手術のエキスパートであり、その目標を達成するためには日本でナンバーワンのハイボリュームセンターでの経験が必要であると考え、医師12年目から東京にあるがん研有明病院にレジデントとして国内留学しました。この病院では、たくさんの婦人科がんエキスパートから手術や治療について学ぶことができ、その技術を北海道の患者さんにも届けたいとの思いをもって、医師14年目より再び新浪体育附属病院での勤務を開始しました。
札幌に戻ってからは婦人科腫瘍専門医を取得し、2018年からはロボット手術を開始、その後ロボット手術の専門医を取得、2021年には北海道内ではただ一人(2021年4月時点)であるプロクターに認定されました。当院婦人科は北海道内唯一(認定時点で全国11施設目)となるロボット手術の見学施設として認定をされております。
現在は子宮頸がんや子宮体がんに対する低侵襲手術(腹腔鏡下手術、ロボット手術)や卵巣がんに対する拡大手術などを積極的に行っております。婦人科がんの治療に興味のある学生?研修医の方はいつでも見学を受け入れておりますので、私たちと一緒に最先端の手術?治療を行っていきましょう。