理事長?学長室から2023

18新浪体育5年9月20日発行

はじめに

 キャンパス広場「らてす」がカラー舗装により、新しい装いになりました(写真1,2)。新校舎や病院の色ともマッチしており、雰囲気も明るくなりましたよね。通路と休憩ゾーンの区別が明確になり、ベンチでくつろぐ人の数も心なしか増えたような気がします。今後も学生や職員の皆さんの憩いの場、交流の場として活用されることを願っています。
 「理事長?学長室から2023、第18号」をお届けいたします。

1. 次世代スマート診療「ポータブルカルテ」の運用が開始されました

 2023年9月1日より、次世代スマート診療「ポータブルカルテ」の運用が開始され、同日、記者発表会が行われました。附属総合情報センターの廣田准教授によるシステムの概要説明に続き、内科外来での患者さんへの説明などのデモンストレーションを行いました(写真3)。
本システムは、富士通株式会社ならびにアップル社との連携?協力によるもので、実臨床における本格運用は全国初の試みとなります。本システムにより、iPhoneを介した患者さんと本学附属病院医師との双方向性の情報交換が可能となり、道民の主体的な健康管理に大きく寄与するものと期待されます(図1)。また、今後は地域の病院との情報共有を可能とすることにより、本道の地域医療の促進にも貢献できるものと考えています。

2. 北海道スポーツ医?科学コンソーシアム、スタート記念シンポジウムが開催されました

 2023年9月5日に、京王プラザホテル札幌において北海道スポーツ医?科学コンソーシアムのスタートを記念するシンポジウム「北海道のスポーツと医?科学の未来」が開催されました。会の冒頭、鈴木直道北海道知事をはじめとする来賓の祝辞をいただきました(写真4)。
シンポジウムでは、まず片寄保健医療学部長が「スポーツ医科学が目指すこれからの役割 ~ハイパフォーマンスからライフパフォーマンスへ~」と題して講演を行い(写真5)、続いて、長野冬季オリンピック金メダリストの清水宏保さんと渡邉耕太保健医療学部教授による対談を行いました(写真6)。対談では、本コンソーシアムが今後、本道のトップアスリートやジュニア選手の競技力向上はもとより、一般のスポーツ愛好家の医学サポート、さらには道民の健康寿命延伸にも寄与できるのではないかとの大きな期待が示されました。
 本学はコンソーシアムの中心的役割を担い、今後とも活発なスポーツ医科学活動を展開していきたいと考えています。

3. 国境なき医師団日本(中嶋優子会長:本学医学部卒)によるエンドレスジャーニー展が開催されました

 2023年8月30日~9月3日に、アリオ札幌において、国境なき医師団日本による「エンドレスジャーニー展 ~終わらせたい、強いられた旅路~」が開催されました。国境なき医師団日本会長の中嶋優子先生(本学医学部2001年卒)も参加されました。医師団の活動を紹介するパネルのほか、現地で活躍する四輪駆動車やテント式手術室、さらには難民の収容所の再現など、臨場感あふれる展示に圧倒されました(写真7)。また、中嶋先生らによるトークイベントも開催され、多くの聴衆が参加していました(写真8)。さらに、併催イベントとして北海道大学において、IFMSA(国際医学生連盟)による交流会も開催されたとのことです。今後は、中嶋先生の出身校である本学においても、展示会やトークイベントを開催できればと考えています。

おわりに

 このところ、野球、サッカー、バレーボール、バスケットボール、ラグビーなど日本代表チームが、やたら強くなっていますね!さらに、本道出身の北口榛花選手のやり投げ金メダルにも感動しました。これらの日本人アスリートの実力向上の背景には、日本の選手育成?強化戦略がうまくいっていることに加え、スポーツ医科学の進歩も大きく関与していると思います。本学としても、これまで以上にスポーツ医科学に力を注ぎ、日本の選手?チームの活躍のために貢献していきたいと考えています。