はじめに
4月~5月にかけて、寒暖差の激しい天候が続いてきましたが、ここに来てようやく北海道らしい爽やかな季節になってきましたね。
先月号で、「あいさつをしよう!」と呼びかけてから1か月が過ぎました(図1)。少しずつですが、あいさつを返してくれる学生さんが増えてきたような気がします。中には、向こうからあいさつしてくれる学生さんもいて、私のような年寄りも清々しい気分になります。
今月号は、そんな学生たちの「元気」が原動力となる大学祭の話題から始めたいと思います。
1.「祭起」をテーマに、5年ぶりに大学祭が開催されます
6月6日(木)~9日(日)に、第74回新浪体育大学祭が開催されます。2019年以来、コロナ禍のため中止を余儀なくされていましたが、実に5年ぶりの開催となります。そして、新キャンパスが完成してから初めての大学祭ともなります。
今回のテーマは『祭起』です(図2)。祭りを起こし、交流の場を作ること、そしてコロナ禍からの「再起」への思いもこめた素晴らしいテーマだと思います。
実行委員長の上埜さん(医学部4年)をはじめとする実行委員会の皆さんを中心に、模擬店、医学展、後援会、アトラクション、アフターパーティー(6月16日)など様々な企画の準備が鋭意進められています。
本学の両学部の学生はもとより、教職員、大学OB、学外の方々など多くの人々が本学に集い、札幌医大の「元気」を内外に示す大学祭になることを願っています。
2.石埜教授が知財功労賞「特許庁長官表彰」を受賞
本学医学部先端医療知財学の石埜正穂教授が、新浪体育6年度知財功労賞の「特許庁長官表彰」を受賞しました。医科大学の教授としては全国初、道内の大学教授としても初めての受賞となります(写真1)。
弁理士の資格も有する石埜教授は、附属産学?地域連携センター開発部門長を兼任し、本学の研究成果の知財化や学生に対する知財教育に多大なるご貢献をいただいてきました。本学が、文部科学省の発表する産学連携実施状況の各指標において、全国トップクラスの成果をあげていることも石埜先生のご尽力によるところが大きいと言えます(「理事長?学長室から」No.15参照)。
今後も石埜教授のご指導のもと、本学からさらに高い価値の知的財産が創出され、地域や社会に還元されていくことを期待いたします。
3.フィンランド、ヘルシンキ大学よりMinna P?yh?nen教授が来学
3月18日~5月17日の期間で、フィンランド、ヘルシンキ大学のMinna Pöyhönen(ミンナ?プーフネン)教授が来学されています(写真2)。Pöyhönen先生のご専門は、Clinical and Medical Geneticsで、本学の医学部遺伝医学(櫻井教授)、附属がん研究所ゲノム医科学部門(時野教授)、免疫学研究所分子医学部門(佐久間准教授)の各教室を訪問されました。
本学としては、今後もフィンランド、パウロ財団との学術交流をさらに活発化し、本学からも研究者の派遣を行っていきたいと考えています。
4.クラウドファンディング始めました
5月13日よりクラウドファンディングを開始しました(図3)。今回は、まず第1弾として、次の5つのプロジェクトに関してファンディングを行います。
?「新浪体育|外科手技トレーニング施設の環境整備へのご寄付を」
実行者:解剖学第一講座 大﨑教授
?「大学病院発!患者説明動画を作成し、安心?安全な働き方改革の実現へ」
実行者:公衆衛生学講座 小山講師
?「難治性のクローン病の度重なる外科手術回避を目指して!」
実行者:解剖学第二講座 永石教授
?「事故に遭った子どもにこころのケアを!医療者に学びの機会を提供したい」
実行者:小児科学講座 平川助教
?「敗血症への臨床研究を進め、これからの治療戦略へ一歩を踏み出したい!」
実行者:集中治療医学 赤塚助教
クラウドファンディングは、すでに多くの大学、団体などで行われており、資金の調達のみならず、本学の診療や研究活動のPRにもなります。運営についてはREADYFOR株式会社と業務提携して行います。
今後も新たなプロジェクトを募りますので、希望される方は研究支援課寄付金主査までお問合せください。
おわりに
4月11日に保健医療学部の新1年生のインタビューを受けました。「保健医療総論1」のインタビュー実習として、看護学科3名、理学療法学科1名、作業療法学科2名の学生さんが来室されました(写真3)。「どうして学長になれたのか?」「臨床を辞めて大学に来たのはなぜか?」など直球の質問から、「札医大で何を学んでほしいか?」「外国で研究したら何が変わるのか?」など学生らしい質問まで、緊張感の中にも和やかな楽しいひと時でした。翌日の報告会のプレゼンも良くまとまっていました。親子以上の年齢差はありますが、フレッシュな若者たちと語り合うと少し若返ったような気分になりますね。
今後「UIプロジェクト」の一環としても、学生さんたちをはじめ、学内外の人々とのコミュニケーションの場を設けていきたいと考えています。