検査部

  • 業務内容
  • 教育
  • スタッフ
  • 認定

業務内容

<基本方針>

私たちは、患者さんや医師のニーズに則した検査内容の充実や先端医療への協力と、教育?研究活動の活性化を目指します。

<主な業務内容>

検査部は、11の係(血液検査係、輸血係、尿検査係、生化学検査係、細菌検査係、血清検査係、免疫化学検査係、遺伝子検査係、緊急検査係、超音波検査係、生理機能検査係)からなっており、毎日1万数千件に及ぶ検査結果を提供し、とくに緊急性のある項目は外来診療前検査や24時間体制で検査を行っております。加えて、新しい検査法の開発を目指して研究も行っております。

 

各検査室

  • 生理検査室

    心電図検査、呼吸機能検査、脳波検査、神経伝導検査などを行い、心臓や肺、脳、神経などの機能評価を行っています。また、超音波検査では、腹部(肝臓や膵臓など)、心臓、体表(甲状腺や乳腺など)、血管の画像評価を行っています。

  • 血液検査室

    貧血や炎症、細胞形態の異常などを確認するため、末梢血液中の血球数算定(赤血球?白血球?血小板)や、顕微鏡による白血球分類を行っています。また、血液の止血能を調べる凝固検査のほか、フローサイトメトリーを用いた血液疾患の鑑別などを行っています。

  • 尿検査室

    腎?泌尿器系の疾患のスクリーニングのため、尿中の蛋白質や糖、潜血などの有無を調べる尿定性検査、分析装置や顕微鏡で尿中の細胞成分を観察する尿沈渣検査を行っています。また、便潜血検査や髄液検査、穿刺液検査(胸?腹水、関節液など)も実施しています。

  • 生化学検査室

    生化学検査室では血液や尿に含まれる糖、蛋白質、脂質など様々な成分を測定しています。 これらの測定結果により、肝臓や腎臓などの各臓器の状態、炎症の有無、栄養状態、ホルモンバランスなどを把握することができるため、体の状態を評価するために用いられています。 また、疾患の治療効果や、増悪?再発を評価にも用いられる検査です。

  • 血清検査室

    血清検査係では免疫的学的検査法を用いて感染症検査や自己抗体検査などを行っています。その他にも蛋白分画、免疫固定法、LDやCKのアイソザイム検査も行っています。免疫抑制剤の一部はLC-MS/MSでの測定を行っています。

  • 細菌検査室

    細菌検査では、感染症を疑う患者から得られた検体(尿、喀痰、糞便、血液など)から原因となる細菌を培養して同定し、どの抗菌薬が有効かを調べます。

  • 輸血検査室

    輸血検査室では、患者さんに輸血をするために必要な検査(血液型検査や不規則検査など)に加え、輸血する血液製剤の管理も行っています。

  • 遺伝子検査室

    遺伝子検査室では造血器腫瘍関連遺伝子の定性や定量検査および染色体検査(FISH法)を行っています。また、病理部と連携し、PCR法を用いた肺癌のマルチ遺伝子検査も実施しています。これらの検査は治療方針の決定や治療薬の選択、治療効果の判定に利用されています。

 

新浪体育検査(抗原定量検査)運用方法

新浪体育2年11月13日より当院における新浪体育検査は抗原定量検査を主として実施しております。
判定保留に加え、本来PCRによる確認検査が必要とされない一部の陽性域においても、PCR検査による確認を実施しております。
このような運用方法により抗原定量検査の信頼性を向上させるとともに、今後も改良を続けていきます。

検査部長 髙橋 聡

教育

新人教育プログラムとは

現在の臨床検査技師の関わる業務は多岐にわたっており、その内容は各分野で複雑化?専門化しています。しかし、各分野の検査をよく理解し、総合的に検査結果を判読するスキルも求められているのが現状です。

新浪体育附属病院検査部は、部門として血液、尿、生化学、免疫、遺伝子、細菌、輸血、生理検査の8分野から構成されています。これまで、1名の技師が生涯経験する分野は多くなく、技師の興味分野や適性分野を充分に見極める機会が少なく、また、これまでも新人教育は行ってきましたが文書化された指導要綱がないため、各係や指導者により指導内容が異なっており、新人の評価方法も客観的な基準がないので透明性に欠けていました。さらに、日夜勤業務に従事するための、部署間を超えた業務を短期間で把握する機会がなかったのが現状でした。

そこで、新規採用された技師を対象に、各分野を一通り経験させることに加え、その技師の興味分野を探すことや適性分野を判別することを目的に、新人教育プログラムを作成しました。その内容は、6ヶ月間で日夜勤業務の習得、全分野の経験ができるプログラムとなっています。

新人教育プログラムには、修得すべき知識、技能、態度の達成目標、その評価が含まれています。このプログラムにより、総合的な検査値を読み取り臨床の全体像を把握し、専門分野への理解も深まると考えております。

スタッフ

医師

部長(教授)髙橋 聡
副部長(講師)井山 諭
副部長(准教授)安田 満
講師 田中 信悟
助教神山 直之

 

臨床検査技師

副部長遠藤 明美
主任技師阿部 記代士
主任技師盛合 亮介
係 長 大場 騰
小林 亮
近藤 崇
齋藤 和
韮澤 慎也
村井 良精
盛合 美加子
山田 暁
米澤 仁
髙橋聡部長(前列右から4番目)
遠藤明美副部長(技師長)(前列右から4番目)

認定

ISO15189

当院の検査部病理部は国際規格であるISO15189を取得しています。それは、品質と能力に関する特定要求事項を臨床検査室が有していることが認められたということです。検査部から発信している検査結果は、患者さんの診断、治療方針、予後の推定に利用されており、検査結果が本当に正しい結果なのかを証明する必要があります。そのため検査部では、採血や検体採取から、検査を実施するために正確性が担保される内部精度管理や外部精度管理の実施、検査報告までを誠実に行っています。さらに、繰り返し業務改善を行うことで、より良い検査室を構築しています。

今後も患者さんのために精進して参ります。

 

I&A

当院は日本輸血?細胞治療学会の輸血機能評価認定制度(I&A制度)の認証施設です。これは、病院全体として輸血療法が安全で適正に行われていることが認められていることになります。この施設認定基準項目に、輸血検査の実施や血液製剤の管理体制が含まれており、検査実施?管理部門である検査部も適切に輸血療法に貢献していることを評価されています。

今後も患者さんのために精進して参ります。